人間の身体は、外部から必要な物質を体内に吸収して、不要な物質を排出して生きています。せっかく病院に通って自律神経を整えたり、血液の流れを良くしたりしても、普段の食生活が悪くて改善を妨げてしまうと、めまいはいつまでたっても治りません。そこで注目なのがビタミン。ここでは、めまいに効果的とされているビタミンと、その働きについて紹介します。
めまいの症状を軽減するのにおすすめの栄養素が「ビタミンB群」。そのなかでも、特に効果的な成分と言われているのがビタミンB12です。
血液の流れを良くして神経の代謝を促す働きがあり[注1]、めまいの治療薬としてよく使用されている栄養素です。そのほかにも、動脈硬化を予防する働きや、睡眠と覚醒のリズムを整える作用などもあります。
ビタミン12が多く含まれる食材は、レバーや豚肉などの肉類、あさりやシジミ、かきなどの貝類、いわし、サンマ、かつおなどの青背の魚など。野菜にはほとんど含まれていないため、魚介類が苦手な方や植物性の食品しか食べられない菜食主義の方はサプリメントで補うことをおすすめします。
ビタミン12が不足するとめまいだけでなく、貧血や疲労感、筋力低下などを引き起こす可能性があるので、毎日の食事の中で積極的に取り入れるようにしましょう。
ビタミンB1は炭水化物をエネルギーに変えるサポートをする成分[注2]。炭水化物は脳や神経のエネルギー源になるため、不足してしまうと、めまいや耳なりなどが起こる可能性があります。
ビタミンB1が多く含まれている食材は、豚肉・豆類・玄米・うなぎ・昆布など。お酒を良く飲む人はビタミンB1が不足している傾向にあるので、意識的に摂るようにしましょう。
ビタミンCには血液をサラサラにする働きが。めまいは血液の流れが悪いことで発生するため、めまい改善には効果的。
ストレスもめまいを引き起こす原因です。ビタミンCには抗酸化作用や免疫力を高める効果があるとされる[注3]ため、疲労感を解消して精神を安定してくれる作用もあります。ストレスが多い人はビタミンCを過剰に消費するため、積極的に摂取しましょう。
ビタミンCはピーマンやブロッコリー、キャベツなどの野菜、イチゴやみかん、キウイなどのフルーツに多く含まれているため、普段の食事で摂取することが可能です。ただし、ビタミンCは熱に破壊されやすい成分なので、料理の際は加熱しすぎに注意してください。
疲労の回復を早める働きやストレスを緩和させる作用、血行促進能があり、めまいにはうってつけの栄養素です。
そのほかにも、ビタミンEは尿をよく出す作用があり、体内にある余分な水分を排出する働きがあります。ビタミンEは、アーモンドやかぼちゃなどに多く含まれているので、普段の食事で取り入れるようにしましょう。