めまいを改善する漢方薬「半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)」について、効果や副作用をご紹介。目安量や使用上の注意もまとめています。
半夏白朮天麻湯は漢方薬の1つで、めまいや頭痛などの症状を改善する漢方薬。体力が無く、胃腸が弱い方向けに向いている薬剤です。立ちくらみや冷え性に効果があり、体質改善のために使用されることもあります。
臨床試験ではめまいの他にアルツハイマー型認知症の改善効果が認められている成分です。
主な副作用としては、過敏症の発疹やじんましんがあります。ただし使用成績調査を実施していないため、副作用がどの程度で発現するのか明確にはわかっていません。そのため、過敏症の症状が出た場合はすぐに服用を中止し、医師に相談してください。
半夏白朮天麻湯の服用に関して、生命にかかわるような副作用は確認されていません。しかしひどい過敏症の副作用が出ると日常生活が困難になるおそれもあるため、服用の際は注意しましょう。
1日に半夏白朮天麻湯7.5gを2~3回に分けて服用してください。食前または食間の摂取が目安ですが、飲み忘れた場合は気づいたときに服用しても問題ありません。
ただし2回分を1回で服用するのは副作用のリスクを上げるため避けましょう。誤って多く飲んだ場合は、医師や薬剤師に相談してください。
現在発表されている研究から、半夏白朮天麻湯について以下の薬効・薬理が示されています。
半夏白朮天麻湯はあまり副作用が見られない薬剤ですが、配合量が変わると効き目が薄くなるケースも。そのため、使用する際は患者の体質や症状に合わせて処方してもらう必要があります。治療を続けても改善が見られない場合は、継続服用を避けてください。
摂り過ぎを避けるため、他の漢方製剤と併用する場合は、使われている生薬成分がかぶっていないか確認しておきましょう。
半夏白朮天麻湯は特に禁忌事項はありませんが、体質によっては漢方が合わず副作用を起こしてしまう方もまれにいます。事前に医師と相談し、漢方薬による治療を受けても問題ないか確認してください。
漢方薬は治療を受ける方の体質や症状に合わせて配合されているため、服用の際に注意する必要はほとんどありません。ただし他の漢方製剤と併用する際は、同じ成分を使っている薬剤を摂取すると副作用のリスクが高まるので注意が必要です。
高齢者の方は生理機能が低下している可能性も考え、薬剤の減量や服用回数の設定などを行なう必要があります。生理機能が機能していない場合は体内に成分が蓄積しやすくなるので、投与および服用の際は注意が必要です。
妊娠中に半夏白朮天麻湯を服用した場合の安全性は確立されていません。そのため、妊婦や妊娠している可能性がある方は、副作用のリスクよりも治療の効果によるメリットが上回った場合のみ服用するようにしましょう。
効き目が薄いときは医師に相談し、適量を摂取してください。